愛知県警

愛知県警察本部 様

伊勢志摩サミットでの位置情報を活用した警備への取組

 

伊勢志摩サミット 2つの警備への課題

伊勢志摩サミットは、G7( アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、日本) の首脳ならびに欧州理事会議長ならびに欧州委員会委員長が参加し、2016 年5 月に伊勢志摩を中心としたエリアで開催された国際会議です。「世界経済・貿易」「気候変動・エネルギー」など7 つのメインテーマについて話し合いの場が持たれました。

本サミットへの警備には、三重県警察に加え、愛知県警察本部も警備に加わりました。愛知県には、セントレアや名古屋駅など、会議が行われる伊勢志摩への交通の要所が多く存在しています。複数の空港・道路・鉄道を網羅しなくてはならなず広い警護範囲となりました。加えて、警備対象者は、G7 の要人だけでなく、数十の招待国や国際機関の要人も来日し警護に当たるため、非常に多くの要人を一度に警護する必要がありました。また、警備対策本部は、名古屋市にあり、遠隔地と複数の現場をつなぎ情報収集する仕組みが必要でした。

警備状況をリアルタイムに伝えるモバイルシステム

伊勢志摩サミットマッピングシステムは、現地の状況を可搬型映像カメラ(NTTビジネスソリューションズ提供)・定点監視カメラシステムで把握し、要人・警護者の位置把握には、iField tracking( アイ・フィールド トラッキング) を採用しています。
現場警備担当者はカメラとスマートフォンを持ち、警護にあたり、そのカメラから配信される現場映像と位置情報を対策本部にリアルタイムに映し出し、複数現場の情報収集を同時に可能にしました。対策本部内では、大型のスクリーンで要員の位置が表示された地図とビデオカメラからのリアルタイムの映像が常に表示され、警護対象の居場所と周辺の様子を常に確認できます。
警備対象者は、開始時にiField tracking を立ち上げ、「開始」をタップ、業務終了時に「終了」をタップするだけとし、本来の目的である警備業務へ邪魔にならぬよう配慮しました。位置測位間隔は、基本は60 秒に1 回としていましたが、警護側も管理側も適宜変更が可能とし、状況に合わせた位置取得を行いました。
また、位置の軌跡を管理でき、地図上でどのように警護を行ったか対象者ごとや時間ごとなど指定した条件でも表示が可能です。サミット終了後など、どのような警備を行ったのかを視覚的に確認することが可能です。

主な機能

[左上]警護対策本部で表示されるiField tracking の管理画面イメージ。地図上に各担当がどこにいるのかがリアルタイムに表示される。
[右下]軌跡の表示イメージ。今後の警備計画へ活かす。
iField tracking のスマートフォンアプリ画面イメージ。「開始」と「終了」のボタンのみのシンプルな操作性。
 
■ 警護対策本部
位置の表示
警備担当者の位置をリアルタイムに地図上に表示します。
位置情報表示間隔設定
警備担当者の位置表示の更新間隔の設定ができます。
警備担当者のカテゴリ設定
表示対象警備担当者のカテゴリを設定することにより、カテゴリごとの絞り込み表示を行います。
■警備担当者
位置情報送信間隔設定
警備担当者の位置情報送信の間隔を、スマートアプリ内から設定が可能です。

システムのポイント

  • 複数の対象者をまとめて位置把握
  • 位置が分かることで迅速な警備指示
  • 警備軌跡が残り、今後の警備計画に活かせる

お客様プロフィール

愛知県警本部
愛知県内各地域にある45の警察署を拠点として、犯罪の予防や検挙、交通の安全指導や取締など県民の皆さんの生命や財産を守るための活動をたゆまず行っています。


業種
セキュリティ
目的
動態管理
規模
-名

導入サービス・ソリューション